虹のじゅもん

当ブログを訪れた人には「夢が叶う」という呪いがかかる。 猫をかわいがったら呪いはさらに強力になる。

あなたがいるから

あなたといるからすべての時が愛おしいあなたといるから今この時がとても幸せで今日が光り輝いている 雨の日には雨の歌を聞こう晴れの日には日の光を浴びようくもりの日には雲を眺めよう嵐の日は想いを飛ばそう雪の日には感謝をささげよう あらゆる人に あな…

つれづれ

つれづれ 一、春の息吹を見つけるたび夏の光を浴びるたびあなたに伝えたくせが抜けませんあなたを失った虚しさは深まるばかりだけどあなたの愛した歌を口ずさみながらぬくもりさがして生きましょう 四季おりおりに つれづれにあなたと共に歌いましょう 二、…

虹のじゅもん

一、赤橙黄緑青藍紫幸せになあれ 虹に向かって精一杯いい顔して唱えるとどこかの誰かの夢が叶う遠い昔の 言い伝え虹のじゅもん誰かが喜んでいる誰かが微笑んでいるそう思うと楽しくなって何度も唱えたくなる虹のじゅもん 二、赤橙黄緑青藍紫 幸せになあれ 虹…

怖いものなんて何もない

怖いものなんて何もない (第49回 岐阜県羽島市文芸祭 秀作賞)怖いものなんて何もないあなたにめぐりあってから高い所も暗い所もそんなに怖くなくなったあなたと一緒なら怖いものなんて何もないから共に過ごしたたくさんの時笑って泣いて怒って笑ってたくさん…

ひこばえ

ひこばえ 第24回 岐阜県美濃加茂市文芸祭 入選大きな切り株によりそってひこばえは空をめざしていますいつかどこかで巡り会えると信じてまっすぐにひたすらに遥か彼方にいってしまったけれどあなたの優しさの強さあなたのぬくもり厳しさあなたの流した涙さえ…

つれづれ

つれづれ (第58回 岐阜県岐阜市文芸祭 歌詞の部 文芸祭賞)一、春の息吹を見つけるたび夏の光を浴びるたびあなたに伝えたくせが抜けませんあなたを失った虚しさは深まるばかりだけどあなたの愛した歌を口ずさみながらぬくもりさがして生きましょう四季おりお…

あした元気になあれ

あした元気になあれ (第30回 岐阜県可児市文芸祭 市長賞)「どうしていますか」ふるさとからのたよりに「元気です」震える指で返事を書いたショッピングに映画に美術館めぐり毎日楽しく暮らしていると本当は全部夢の中のことだけど幸せなふりを続けていればい…

海ほおずき

海ほおずき海辺の店で海ほおずきを見つけた競うように海の水で洗って口に含むブッブー、ブッブー誰かが鳴らすたびに笑い転げる「好きな子はいるの?」ブッブー、ブッブー「将来の夢は?」ブッブー、ブッブー「宿題やった?」ブッブー、ブッブー「おねしょは…

花がすみ

花がすみ満開の桜の下をひとりいつもよりゆっくりと歩いてゆくふりそそぐ花びらの中に久しく会わない人達の顔が浮かぶいつか笑ったこともあの日泣いたことも花がすみの中ではやわらかな光にかわる心はなやいで誰か誘ってみようと思ったりひとり追憶にひたろ…

ぬくもり

ぬくもりつらい時 目をつぶると見えるのはとても若い母さんの顔やわらかな光の中やさしい声でうたっているきっと 生まれたての私をあやしているのだろう見えるのは母さんだけちいさな世界そこに憂いはなかった幸せだけがあったそして 明日の希望が生まれたく…

打ち上げ花火は海の上

打ち上げ花火は海の上帰り道堤防に並んで座った手にはアイスキャンデー膝には単語帳波間に揺れる上弦の月轟音と共に太平洋の上に開く巨大な花赤に黄 緑に青 橙に白 金に銀未来を彩る火の花 火の花 火の花潮の風が耳をかすめ花火の合間に砂に広がる波の音遠い…

美しい景色

美しい景色 町中の小さな公園にその人はいたスケッチブックを広げて色とりどりのパステルでなんでもない風景を描いていたありきたりな木々や建物がほのかな光を帯びていて「なんだか別の場所みたい」私が首をかしげるとその人は微笑んだ「みんな美しい景色を…

たとえ今は一人でも

たとえ今は一人でも星月夜 窓にもたれて空を眺めていたら懐かしい顔が浮かんできた一人で生きてきたわけじゃない見える所で 見えない所でたくさんの人に支えられてきたたとえ今は一人でも歩いて行けばいつか誰かにたどりつけるだろうもしかすると今も誰かが…

確かな記憶

たしかな記憶雑踏で父さんを見つけて苦笑したたしかにお父さんだったけど子供の手をひいている若いお父さんだった幼い頃あんな風に手をひいてもらった転ばないよう 迷わないよういつの間にか一人で歩けるようになったあの時 手をひいてもらったから転んでも …

なんてん

なんてん母さんからのふるさと便り頼んでおいた服や本荷物にまぎれて赤い実がこぼれたてのひらほどの南天が一枝難を転ずるおまじない大丈夫 必ずうまくいく泣くと力がなくなるからね楽しいことを見つけて笑いなさいあなたならできるきっとできるよあわてて歯…

音だけの花火

音だけの花火都会の花火は音ばかり高い建物に阻まれて何も見えないだから膝を抱えて目をつぶりまぶたの裏に記憶の中の花火を見る隣には幼友達があの頃のままではしゃいでいる友達の浴衣は紺地に朝顔私の浴衣は白地に朝顔ちょっと似ててちょっとちがう大きな…

あなたのいない現世(うつしよ)

あなたのいない現世あなたの声が聞こえた気がしてふりむいてもいるはずはなくそれでもやはりあきらめられなくて宵闇にまぎれて忍び込む潮騒にあなたの声を捜してしまうかかえきれないたくさんの夢が波間(なみま)を漂っているような気がしてあなたのいない朝…

海ほおずき (ほおずき市)

海ほおずきほおずき市の中ごろに海ほおずきの店があった故郷の浜にあるような洗いっぱなしの房じゃなくて切り離され着色されていた空色のを一つ買って口にふくむと潮の香が広がった砂に広がる波遠い海鳴り「帰っておいでよ」幼友達の声がした産経新聞の「朝…

がんばれ私

がんばれ私 数打ちゃあたるわけじゃないけど 打たなきゃ当たらない 打てば当たることもある 打ち方をかえれば当たるかもしれない 当たってお願い 可能性 限りなく ゼロに近いけどゼロじゃない そう言いくるめてなんとかやってる

またなって言ったろ

またなって言ったろ 変に星がまたたいて 嫌な冷たさが 胸を貫いた アイツが 死んだ… 最後に会ったのは一年前 たぶんお互い 仕事に疲れていたんだろう 会話は途切れがちで 女の子の事や 天気の事 おやじギャグを言いあい どうでもいい話をした 「またな」と別…

友へ 君を想う

友へ 君を想う 山に散った君を想う ほんの小さな偶然が 二人の運命をわけた なぜ 逝ったのが君だったのか 答えを見つけられないままに 今日を生きている 君の食べたかった物を食べ 君の見たかった映画を見た そして君の生きられなかった今日を生きている い…

むらさきはなな

むらさきはなな 「この花の名は?」 私が聞くと、 「むらさきはなな」 あなたは面倒臭そうに答える 春になると土手いっぱいに咲く むらさきはなな あなたの心変わりに気づいていた 離れていく心をとめることはできないけど 私のことは忘れさせてあげない む…

川の行方

川の行方 父好みの料亭 高級料理には手がでない 名も知らぬ酒が喉を焼く 「父さんの望むようには生きられない」 父は眉根を寄せ 無言で杯を重ねる 並んで歩く星月夜 足音だけが響き渡り 冷えた風が通り抜けてゆく 行きつけの居酒屋 好物のから揚げが干からび…

海の誓い

海の誓い 『本気でいますか』 幼友達から久しぶりのふるさとだより そそっかしいな元気のまちがい… つぶやきかけてドキッとした 泳ぎ疲れたあの夏の日 砂浜でごろごろしていると 一人がすっくと立ちあがり 海に向かって叫んだ 「世界一周するぞー」 それにつ…

しし座流星群がやって来た

「流れ星を見に行こう」 誘われて浜辺に行った 言い出したのが誰だったのか 友が友を呼び 友が友を誘い いったい何人何十人 てんでんばらばら 浜辺にシートを敷いて寝転がる 「おーっ」「わーっ」 星が流れる度に歓声が上がる あいまあいまに 浜に広がる波の…

やぐるま草

母を想う時 寒い季節ばかり浮かぶのは 冷たい指先の記憶のせいでしょうか あたたかくて優しい手なのに 通りかかった花屋の店先 やぐるま草に ふるさとの山を思い出しました 薄紫のやぐるま草 ひかえめにたおやかに かすかな風に揺れていました 母を想う時 暗…

月の光

眠れない夜 窓をあけて外を眺めたら ぽかんと満月が浮かんでいた ふと自ら輝かない月が 身近に思えた それでいいんだ そうだ あいつが言ったんだ 今、ここで太陽がぎらぎらしていたら 俺達、ぶっ倒れちまう 疲れ果てた旅人に 月の光は優しくて 新月の夜はま…

入賞しちゃった

多摩モノレール五行歌コンテストに応募したら入賞しちゃった。 受賞数が160首もあるんだけど、それでもうれしいわん。 多摩モノレールのどこかの車両に12月31日から1月15日まで展示されるんだって。見に行けるかな。 五行歌中吊り、とか、五行歌トレイン、な…